人気のある特約TOP10とその理由

特約とは、自動車保険の基本的な補償内容に「追加」して契約できる補償のことです。

自分の生活スタイルや車の使い方に合わせて必要な特約を付けることで、より安心で柔軟な保険設計が可能になります。

なぜ特約が必要なのか？

保険を「自分仕様」にするための機能

自動車保険の基本補償だけではカバーできないリスクも多く、特約を加えることで以下のような補強が可能です。

• 事故相手とのトラブル対策（弁護士費用特約など）
• 自分や家族のケガへの備え（搭乗者傷害特約など）
• 車両のトラブル対策（車両保険、レンタカー費用特約など）
• 日常生活でのリスク（ファミリーバイク特約など）

主な特約の種類と特徴

以下は代表的な特約の例です。

特約名	主な補償内容
車両保険	自損事故、当て逃げ、災害などによる車両の損害を補償
搭乗者傷害特約	運転者・同乗者のケガ・死亡を定額で補償
弁護士費用特約	もらい事故などで弁護士を利用した際の費用を補償
無保険車傷害特約	相手が無保険だった場合の傷害を補償
新車買替特約	全損時、新車価格での補償を受けられる
対物超過修理費用特約	相手車両の修理費が時価を超えた場合の差額を補償
事故時レンタカー費用特約	修理期間中の代車費用を補償
車内身の回り品特約	スマホやカバンなど、車内の私物に対する補償
ファミリーバイク特約	家族が運転する原付バイクなどに対する補償
入院時諸費用特約	入院中の雑費（通院交通費・差額ベッド代など）を日額補償

自分や家族の使い方を想定する

自動車保険の特約は「誰でも同じものが必要」というわけではありません。むしろ、契約者の生活スタイルや家族構成、車の使用頻度などによって、必要な特約は大きく異なります。

保険料を無駄にせず、必要な補償をしっかり整えるには、「どんなふうに車を使っているか」「誰が乗るか」といった現実の使い方を具体的に想定することが不可欠です。

1．日常の運転スタイルから考える

● 長距離運転が多い人

• 事故リスクが高まりやすいため、弁護士費用特約や事故時レンタカー費用特約の加入が有効
• 遠方での事故時に備えて、ロードサービス特約も検討価値あり

● 街乗り・近距離メインの人

• 対人・対物補償の基本をしっかり押さえた上で、必要最低限の特約を絞ることが大切
• 車両保険（限定型）や車内身の回り品補償特約も効果的

2．誰が車を使うか（運転者の想定）

● 自分一人で使う場合

• 必要な補償をピンポイントで選べるため、過不足なく設計しやすい
• 搭乗者傷害特約や入院時諸費用特約で自身のケガへの備えを強化

● 配偶者や家族と共用している場合

• 同乗者のケガを補償する人身傷害特約や搭乗者傷害特約が大切
• 家族構成によっては、ファミリーバイク特約も必要になる

3．家族構成に合わせて選ぶ特約

● 小さなお子様がいる家庭

• 通院が頻繁になり得るため、搭乗者傷害特約（通院補償型）がおすすめ
• 事故時の通院や宿泊にかかる費用を補償する入院時諸費用特約も有用

● 高齢の親が同乗することが多い場合

• 後遺障害や入院リスクに備えて、人身傷害補償保険や特定医療特約などを検討

4．使用している車種・年式から選ぶ

● 新車・高額車両の場合

• 新車買替特約や車両保険（一般型）で万一の全損時に備える

● 年式の古い車の場合

• 車両保険をつけずに、必要な対人・対物補償と実用的な特約に絞ってコストを抑える

すでに加入している他の保険との重複に注意

自動車保険の特約は、万が一に備えて補償を拡充できる便利な仕組みですが、実は加入している他の保険と「内容が重複している」ケースも少なくありません。

必要のない特約に加入してしまうと、無駄な保険料を支払うことになりかねないため、事前に他の保険契約との内容を照らし合わせておくことが大切です。

重複しやすい特約と他の保険の例

以下は、特に重複しやすい特約と、その内容が含まれている可能性のある他の保険の一例です。

自動車保険の特約名	重複しやすい保険の例	内容の重なり
搭乗者傷害特約	医療保険、傷害保険	ケガ・入院時の費用補償が重複
人身傷害補償保険	医療保険、共済、自動車事故傷害特約	通院・死亡・後遺障害補償が重複
弁護士費用特約	個人賠償責任保険の一部、火災保険の特約	法律相談・示談交渉の費用が重複
ファミリーバイク特約	原付用任意保険	原動機付自転車の対人・対物補償
入院時諸費用特約	医療保険、入院一時金型保険	日額支給型の費用補償が重複

保険料とのバランスを考える

自動車保険にはさまざまな特約がありますが、あれもこれもと付け加えていくと、保険料が高額になってしまいます。

安心を得るために補償を手厚くするのは重要ですが、「どこまで補償を広げるべきか」「どこで線を引くか」という費用対効果の視点も欠かせません。

保険は“備え”であると同時に“支出”でもあるため、経済的なバランスをしっかりと考えることが大切です。

1．補償の幅と保険料の関係

特約を追加すればするほど、当然ながら保険料は上がります。たとえば以下のように、特約ごとに数千円～数万円の負担増となる場合があります。

• 弁護士費用特約：約1,000円〜3,000円
• 車両保険（一般型）：数万円単位で保険料が上昇
• 新車買替特約：約2,000円〜4,000円
• 事故時レンタカー費用特約：約1,000円前後

一つひとつは少額でも、合計すると年間で数万円単位の負担になることもあります。

2．本当に必要な補償かを見極める

保険料のバランスを考える上で重要なのは、「その特約は自分のリスクに見合っているか」を冷静に判断することです。

• 車を毎日使う→レンタカー費用特約が有効
• 弁護士に相談できる機会がない→弁護士費用特約は意味がある
• 医療保険にすでに加入している→搭乗者傷害特約は重複の可能性あり

このように、ライフスタイルとリスクに応じて、必要・不要を分けることで、保険料の最適化が可能になります。

3．優先順位をつける考え方

すべてのリスクに備えることは現実的ではありません。以下のように、特約を「重要度」に応じて分類することで、保険料とのバランスを調整しやすくなります。

• 【必須に近い特約】
  　人身傷害補償保険、車両保険（新車や高額車）、対物超過修理費特約など
• 【優先度中】
  　弁護士費用特約、事故時レンタカー費用特約、搭乗者傷害特約など
• 【余裕があれば】
  　ファミリーバイク特約、車内身の回り品補償、入院時諸費用特約など

4．一括見積もりで費用対効果を比較する

同じ補償内容でも、保険会社によって保険料は異なります。一括見積もりを活用することで、「同じ補償でより安く」加入できる保険会社が見つかることもあります。結果として、必要な特約を追加しながらも保険料を抑えることが可能になります。

特約TOP10

自動車保険は、基本補償に加えて「特約」を組み合わせることで、より実生活に即した備えを整えることができます。

特約には多種多様なものがあり、自分や家族のライフスタイル、万が一のリスクに応じて柔軟に選ぶことが重要です。

本記事では、多くの契約者に支持されている自動車保険の特約TOP10と、それぞれの選ばれる理由を詳しく解説します。

1．車両保険（一般型・限定型）

事故や自然災害、当て逃げ、盗難などから車を守るための基本的かつ重要な特約です。特に新車購入者や高級車所有者にとっては不可欠な存在となっています。

2．搭乗者傷害保険

事故で運転者や同乗者が負傷・死亡した場合に、治療費や見舞金などが支払われる特約です。家族や同乗者の安全を考える方からの支持が高く、定額で支給されるため手続きも比較的スムーズです。

3．弁護士費用特約

もらい事故や過失割合でトラブルになった場合に、弁護士への相談費用や訴訟費用を補償する特約です。自分で交渉する不安を軽減し、法律の専門家による支援が受けられる安心感があります。

4．無保険車傷害特約

相手が自動車保険未加入だった場合に備える特約です。重大事故時の補償が不十分になるリスクに備えるため、多くの人が重要視しています。

5．対物超過修理費用補償特約

相手車両の修理費が時価額を超えるケースに対応できる特約です。修理費用と時価との差額を補償し、トラブルを回避できる点が魅力です。

6．新車買替特約

全損事故により車を買い替える際、新車価格で補償してくれる特約です。購入後間もない車の損害時に、実質的な損失を補える点が評価されています。

7．事故時レンタカー費用特約

修理のため車が使えない期間に、レンタカー費用を補償してくれる特約です。通勤や育児などで車が必要な方にとっては、実用的なサポートとなります。

8．車内身の回り品補償特約

車内にある所持品（スマートフォン、カバンなど）が事故や盗難で損害を受けた場合に補償される特約です。近年の高価な持ち物への備えとして注目を集めています。

9．ファミリーバイク特約

家族が原付などのバイクを運転する場合に補償する特約です。任意保険に入っていないバイク利用者にとって、安価かつ手軽に補償を得られる点が魅力です。

10．入院時諸費用特約

事故によって入院した場合に、日額で費用を支給する特約です。差額ベッド代や通院交通費など、意外と負担になる費用をカバーできる点で評価されています。