鍵開け(インロック対応)

鍵開け(インロック対応)

「鍵開け(インロック対応)」とは、車の鍵を車内に閉じ込めてしまった際に、保険会社のロードサービスが鍵を開ける作業を行ってくれるサービスのことです。

車のドアロックやスマートキーの誤作動などによって発生するトラブルに対応し、その場で車を開けて再び利用できるようにするのが目的です。

目次

サービスの基本内容

鍵開け(インロック対応)」とは、自動車保険のロードサービスに含まれる車両トラブル救援サービスの一種です。

車の鍵を車内に閉じ込めてしまった(インロック)場合などに、保険会社が提携するロードサービス業者が現場へ出動し、物理的にドアを開錠する作業を無料で行うというものです。

1. サービスの目的と役割

鍵開けサービスの目的は、ドライバーが自力で車を開けられない緊急時に、安全かつ速やかに車両を開錠し再利用可能な状態に戻すことです。

日常的なトラブルの中でも、鍵の閉じ込みは発生頻度が高く、ロードサービスの中では「バッテリー上がり対応」と並んで代表的な支援内容です。

このサービスを利用することで、次のような状況を防げます。

  • 鍵を車内に置いたままロックがかかり、車を動かせない
  • 気温が高い中で、車内に子どもやペットが閉じ込められる危険な状態
  • スマートキーの誤作動やバッテリー切れによりドアが開かない

こうした緊急時に、ドライバーが自力で解決するのは困難であり、保険会社のロードサービスが現場まで出向いて対応します。

2. 対応の仕組みと流れ

鍵開けサービスは、保険会社が直接作業を行うわけではありません。
多くの保険会社は、専門のロードサービス業者(契約提携先)を通じて全国ネットワークを形成しています。

対応の流れ

  1. 保険会社へ連絡
    • 契約者または運転者が保険会社のロードサービス窓口に電話します。
    • 受付は原則24時間365日。
  2. 現場情報の確認
    • オペレーターが「車種・ナンバー・鍵の種類・場所・状況」などを聞き取り。
  3. 業者の派遣
    • 最寄りの提携業者(レッカー会社やJAF協力業者など)が現場へ急行。
  4. 作業開始
    • 鍵の種類に応じて専用工具を使用し、車両を傷つけずに開錠。
  5. 作業完了後の確認
    • 作業完了報告を受け、車両の損傷がないか確認して終了。

到着までの所要時間は一般的に30〜60分程度(地域や時間帯により変動)です。

3. 対象となる状況

鍵開け(インロック対応)サービスが利用できるのは、次のようなケースです。

  • 鍵を車内に閉じ込めた(インロック)
  • トランクに鍵を入れたままロックされた
  • スマートキーを車内に置いたまま自動ロックがかかった
  • 鍵をシートやバッグの中に置いてドアを閉めてしまった

ただし、鍵を紛失した場合車のセキュリティ装置が作動している場合は、別の対応(有料の鍵作成・ディーラー依頼)が必要です。

【サービスの対象範囲】

多くの自動車保険では、次のような条件で鍵開けサービスが提供されます。

  • 対象車両:保険契約車両(登録された自動車・軽自動車)
  • 対象場所:自宅駐車場・路上・商業施設の駐車場など
  • 対応地域:日本全国(離島を除く場合あり)
  • 対応時間:24時間365日(夜間・休日も対応可)

一部の保険会社では「自宅駐車場でのインロック」も対象に含まれます。

4. サービス費用(基本無料)

通常、出張費・作業費は無料です。
保険料の中にロードサービス費用が含まれているため、鍵開け作業を依頼しても追加費用は発生しません。
ただし、次のような場合は有料になることがあります。

  • 深夜・早朝(例:22時〜翌6時)の時間帯対応
  • 作業現場が山間部や高速道路上など、特殊環境下にある場合
  • 防犯装置付き車・輸入車・高級車など、特殊工具が必要な場合

これらの際は、現地作業前に保険会社のオペレーターが「追加費用の有無」を案内します。

5. サービスに対応できる鍵の種類

開錠対応の可否は、車両の鍵構造によって異なります。

鍵の種類 対応可否 備考
一般的な差し込み式キー 〇 対応可 最も一般的で対応が早い
キーレスリモコンキー 〇 対応可 メカニカルキー部から開錠
スマートキー △ 条件付き 電子式ドアロックは対応外の場合あり
イモビライザー付きキー × 非対応 ディーラーでの解除が必要
外車・高級車の特殊キー △ 一部対応 一部輸入車は開錠不可

基本的に「物理的な鍵穴がある車両」であれば対応可能です。
電子式や指紋認証式など、セキュリティ強化された車両は現場対応が難しい場合があります。

6. 利用回数と制限

  • 多くの保険会社では、回数制限なしで利用できます。
  • 一部のネット型保険では、「年3回まで無料」などの上限を設けている場合があります。
  • 複数回利用しても、翌保険年度の契約継続に影響することはありません。

ただし、短期間での繰り返し利用や故意的なトラブルは対象外となる場合があります。

7. 利用時の本人確認と手続き

セキュリティ上、作業を依頼する際には本人確認と車両確認が行われます。

  • 運転免許証の提示(本人確認)
  • 車検証の確認(契約車両であることの確認)
  • 契約者本人または同居家族であることの確認

また、保険証券番号や契約時の電話番号が求められる場合もあります。
これは、車両盗難防止などの観点から重要な手続きです。

8. 緊急時(人やペットが閉じ込められた場合)

車内に子どもやペットが閉じ込められた場合は、緊急性が非常に高いため、
ロードサービスではなく警察・消防への通報が優先されます。
その後、安全が確保された上で、保険会社のサービスを利用する流れになります。

9. サービスの位置づけ

「鍵開け(インロック対応)」は、自動車保険のロードサービスの中でも「軽度トラブル対応」に分類されます。
同カテゴリのサービスとしては以下のようなものがあります。

  • バッテリー上がり時のジャンプスタート
  • パンク時のスペアタイヤ交換
  • 燃料切れ時のガソリン補給(一定量無料)
  • 脱輪時の引き上げ・けん引

これらはすべて「自走不能を防ぐ応急対応」であり、事故ではなくトラブルに対応する救援支援として提供されています。

10. 対応スピード・サービス品質

  • 出動拠点数は全国数千か所(保険会社によって異なる)
  • 平均到着時間:30〜60分
  • 鍵開け作業時間:5〜15分程度(車種による)
  • 作業員は国家資格・専門技術を持つプロフェッショナル(整備士・JAF認定業者など)

迅速性と安全性が重視されており、車体やドアを傷つけずに開錠する技術を用いて作業が行われます。

対象となる主なトラブル例

「インロック」とは、車の鍵を車内に閉じ込めてしまい、外からドアを開けられなくなってしまう状態を指します。

こうしたトラブルは意外と多く、特にうっかりミスや電子キーの誤作動によって起こることが多いです。

ロードサービスの「鍵開け対応」は、こうした“自力で開けられない状況”を解消するために行われます。

1. 鍵を車内に置いたままロックしてしまった場合(典型的インロック)

最も多いトラブルがこのパターンです。
ドアを閉めた瞬間にロックがかかり、鍵が車内に残ってしまうケースです。

よくある発生シーン

  • エンジンを止めてドアを閉めたら、自動ロック機能が作動した
  • 鍵をシートやバッグの上に置いたまま、うっかりドアを閉めた
  • 外出先でトランクに荷物を入れ、鍵ごと閉じ込めた
  • 鍵を持った同乗者が先に降り、外からロックした

ロードサービスは、このような「物理的にドアが開かない」状態に対応します。
専用のピッキング工具を使い、車体を傷つけずに開錠してくれます。

2. スマートキー・キーレスエントリーの誤作動によるインロック

近年の車では「スマートキー」「プッシュスタート」など電子ロック式が主流です。
このタイプでも、状況によっては誤作動によるロック閉じ込みが発生します。

主な発生原因

  • 鍵を車内に置いたまま、リモコンが電波を感知できず自動ロックが作動
  • 鍵の電池切れで、ロック解除信号が送れなくなった
  • キーレスのセンサーが故障して自動ロックが誤作動
  • ドアが半開きのまま閉まり、再ロックが作動

対応可能な範囲

  • メカニカルキー(非常用の差し込みキー)があるタイプは開錠可能
  • 完全電子制御タイプ(電波式ロックのみ)は、一部対応不可

スマートキー対応車は年式や構造によって異なるため、作業前に業者が車種を確認し、対応可否を判断します。

3. トランクに鍵を閉じ込めた場合

もうひとつ多いのが、トランクインロックです。
荷物を入れる際に鍵を一緒に入れてしまい、トランクを閉めてしまうケースです。

具体的なシーン

  • 買い物袋と一緒に鍵をトランクに置き、手がふさがっていたため気づかず閉めた
  • ゴルフバッグやスーツケースを積み込む際、鍵を一緒に入れた
  • リモコンキー車でトランクを閉めたら、電波が遮断され自動ロックが作動

トランクが室内から開けられる構造(セダン・SUVの一部)であれば、室内ドアの開錠で解決可能。
ただし、トランク専用ロック構造(高級セダンなど)は対応不可の場合があります。

4. 自動ロック機能の誤作動

最近の車両には、安全のため「一定時間で自動的にロックがかかる機能」が備わっています。
この機能によるロックが、思わぬインロックの原因になることがあります。

代表的なケース

  • 駐車後にドアを閉めたが、車から離れた瞬間にオートロックが作動
  • エンジンを停止後、ドアを閉めて荷物を取り出しているうちに自動ロック
  • 電波干渉(スマホ・無線機・カードキー)により誤作動した

こうした「電子制御によるインロック」は、メカニカルキーを使えば物理的に開錠可能なことが多いです。
スマートキーの完全電子ロックタイプは、ディーラー対応が必要になることもあります。

5. 鍵穴の故障・物理的破損によるロックトラブル

鍵を閉じ込めていなくても、鍵そのものやドアロック機構の故障で開かないケースもあります。

  • 長年使用による鍵穴の摩耗で、キーが回らない
  • 冬季に鍵穴が凍結し、差し込めない・回らない
  • ドアロックモーターの故障で、解錠信号が反応しない
  • 鍵を曲げてしまい、差し込みができなくなった

このようなケースもロードサービスの「開錠作業」で対応可能な場合があります。
ただし、ドアロックの内部破損や電子系統の故障は修理扱いとなり、修理工場での対応が必要になります。

6. 子どもやペットを車内に残したままロックされた場合

非常に危険なケースとして、子どもやペットを乗せたままドアがロックされてしまう事例があります。
真夏などでは数分で熱中症や脱水症状を引き起こす恐れがあるため、緊急対応が必要です。

対応手順

  • まずは警察または消防に通報(緊急救助が優先)
  • 保険会社のロードサービスにも同時に連絡し、業者を急行させる
  • 必要に応じて窓ガラスを割って救出することもある

この場合、開錠作業費用は保険会社が負担しますが、車の損傷修理費(例:ガラス交換)は自己負担になる場合があります。

7. 鍵を車外に出しているのにロックされたケース(システムエラー)

まれに、スマートキーを所持しているにもかかわらず、
車が「鍵を車内にある」と誤認識してロックしてしまう電子トラブルもあります。

主な要因

  • スマートキーの電池残量不足
  • 電波干渉(強い磁場や電波障害)
  • 車の制御システムの一時的なエラー

この場合も、メカニカルキー部分で物理的に解錠可能なことが多く、
保険会社のロードサービスが現場対応します。

【対象外になるケース(注意点)】

鍵開けサービスの対象外となる主なケースは次の通りです。

  • 鍵を紛失した場合(鍵作成は別料金)
  • 盗難防止装置(イモビライザー)が作動している場合
  • 高級外車・特殊車両など、専用工具での開錠が不可能な車種
  • 第三者所有の車(契約車両以外)の開錠依頼
  • 鍵が折れて鍵穴に残っているなど、単純な開錠作業で解決できない状態

これらは「開錠」ではなく、「修理」や「鍵交換」扱いになるため、保険適用外または別途費用が発生します。

9. 実際の作業時間の目安

作業内容は車種・鍵の構造によって異なりますが、おおむね以下の通りです。

鍵タイプ 作業時間目安 備考
差し込み式キー 約5〜10分 最も早く開錠可能
キーレスエントリー(メカニカルキー付き) 約10〜20分 対応可
スマートキー(電子式) 約20〜30分 状況により対応不可あり
外車・高級車 約30分以上 特殊構造により時間がかかる

10. 保険会社の対応の特徴(概要)

ほとんどの保険会社が、以下のような条件で鍵開け対応を提供しています。

  • 24時間365日対応
  • 出張費・作業費無料
  • 全国対応(離島を除く)
  • 即時派遣・平均到着時間30〜60分
代表的な保険会社

東京海上日動、損保ジャパン、三井住友海上、あいおいニッセイ同和、ソニー損保、チューリッヒ保険、イーデザイン損保など。

対応できる車種と開錠方法の違い

鍵開け(インロック対応)「車種や鍵の構造」によって対応可否・作業方法・難易度・費用リスクが大きく変わります

以下で主要な車種・鍵種類ごとに、現場で使われる開錠手法、制約、想定されるリスク・時間目安を整理します。

1. 国産一般乗用車(軽自動車/コンパクト/普通車)

  • 対応状況:ほとんどの場合で現場対応可能。
  • 鍵のタイプ:差し込み式、リモコン(キーレス)併用が多い。
  • 主な開錠方法
    • ピッキング(シリンダー内のタンブラー操作)
    • ウェッジ(ゴムや空気のくさび)でドア隙間を少し開け、ロングリーチツールで内側のロック解除を操作
    • 非破壊での作業が標準(5〜20分程度が目安)
  • 注意点:古い車は鍵穴の摩耗でピッキングが難しく、場合によってはシリンダー交換が必要。

2. キーレスエントリー(リモコン)車

  • 対応状況:通常はメカニカルキー(非常用キー)があるため開錠可能。
  • 鍵のタイプ:リモコン+非常用メカキー内蔵が一般的。
  • 主な開錠方法
    • 非常用メカキー(ドアの鍵穴)からのピッキングやシリンダー操作
    • 電波系の不具合(電池切れ等)はメカキーで対応
  • 注意点:メカキーがない・鍵穴が隠蔽されている車種は難易度が上がる。

3. スマートキー(プッシュスタート)車

  • 対応状況:車種・年式により差が大きい(対応可/条件付き/不可)。
  • 鍵のタイプ:完全電子制御(感知エリアでのみ解錠)やメカキー併設タイプがある。
  • 主な開錠方法
    • メカキー併設型:非常用メカキーでの開錠(可能なら非破壊)
    • 完全電子式(メカキーなし・鍵穴隠蔽):現場での非破壊開錠が困難、ディーラーやメーカー専用機器が必要になる場合がある

【注意点】

  • イモビライザー(盗難防止)の介入があると、開錠後に始動不可になる可能性あり(ECU認証が必要)。
  • 作業可否は車種・年式・仕様で変わるため、現場での確認が必須。
  •  

4. イモビライザー/高セキュリティ車(国産高級車・輸入車)

  • 対応状況:制約が大きく、現場での完全開錠や始動復帰が難しいことが多い。
  • 鍵のタイプ:暗号化されたトランスポンダー、スマートシステム。
  • 主な開錠方法
    • 物理的にドアを開ける作業は可能な場合がある(ウェッジ+ロングリーチ等)
    • イモビ解除やキー登録はディーラーや認定業者の専用機器が必要

注意点

  • 無理に操作するとセキュリティが強化され、アラームやECUロックで事態が複雑化する可能性がある。
  • 多くのロードサービス業者は「開錠は可能でもエンジン始動はできない」と案内する。
  •  

5. 輸入車(欧州車・米国車など)

  • 対応状況:車種ごとに差が大きい。部品・キー構造が特殊な場合はディーラー対応。
  • 鍵のタイプ:イモビライザーや専用キーが一般的で、鍵穴がそもそも無い・隠されていることがある。
  • 主な開錠方法
    • ドア開錠自体は物理手法で対応可能なケースあり(ただし工具・技術が必要)
    • キー再登録やイモビ解除は輸入車専用の診断機が必要

注意点

  • 作業中にドアトリムや内装を傷つけるリスクが高く、また部品供給や技術的制約で対応時間が長引くことがある。

6. 電気自動車(EV)/ハイブリッド車

  • 対応状況:多くはリモコン + 非常用メカキーを併用しているためドア開錠は可能だが、車種差あり。
  • 鍵のタイプ:スマートキー+電子制御が多い。
  • 主な開錠方法
    • メカキーからのシリンダー操作が可能なら通常対応
    • 電子系の異常でドア・トランクが電気的にロックされるケースは、バッテリー系の処置やディーラー対応が必要

注意点

  • 高電圧系統に触れないように注意が必要(作業員側の注意義務)。

7. 商用車・バン・トラック(小型トラック含む)

  • 対応状況:基本的に対応可能なケースが多いが、車種によっては鍵穴の配置や構造が特殊。
  • 主な開錠方法
    • ロングリーチやピッキングでの開錠
    • ルーフやサイドドアの構造により作業難度増加

注意点

  • 積載物(荷物)へのアクセスや業務停止時間の損失が発生するため、運送会社などでは予めスペアの管理が重要。

8. 大型車・特殊車両(バス・重トラック・建機など)

  • 対応状況:多くは現場での非破壊開錠が困難、専用工具・専門業者が必要。
  • 主な開錠方法:車両構造に応じて専用のアプローチが必要。保険のロードサービスでは対応しないか、別途手配になることが多い。

【開錠手法の具体的説明(工具と技術)】

  • ピッキング
    • シリンダー内部のタンブラーを直接操作して回す方法。車の鍵穴が標準的であれば有効。非破壊を前提。
  • ウェッジ+ロングリーチツール
    • ドアの隙間にウェッジ(空気式やゴム製)でくさびを入れて隙間を作り、長い棒(ロングリーチ)で内側のロック解除ボタンやレバを操作。
  • スリムジム(Slim Jim)
    • ドア内のロッドに直接アクセスして操作する金属製具。車種によってはエアバッグ配線やウィンドウ機構を損傷するリスクがあるため、使用に注意。
  • シリンダー引き抜き/破壊的手法
    • 最後の手段としてシリンダーを壊して交換する方法。修理費用が発生。
  • 電子診断機器(ディーラー専用)
    • イモビや電子キーの再登録・解除は、この専用機器が必要で、現場での即時対応は難しい場合がある。
  • ガラス破壊(緊急時)
    • 人やペットが閉じ込められるなど緊急を要する場合は、窓を割って救出することがある(後で修理費が発生)。

9. 制約・リスク・現場での対応基準

  • 非破壊優先:まずは非破壊での開錠を試みる。破壊行為は最終手段。
  • セキュリティ作動のリスク:誤った操作で防犯機能が作動すると、さらに複雑化(アラーム、イモビロック)。
  • 車両損傷の可能性:ドアトリム、ゴムモール、ミラー周りなどを傷つけるリスクがある。作業前に作業者は状況とリスクを説明するのが一般的。
  • 本人確認:第三者による悪用防止のため、運転免許証等で所有者確認を行う。身分証明が得られない場合は作業拒否されることがある。
  • 作業時間・費用:普通車の非破壊開錠は5〜30分が目安。特殊車は数十分〜数時間。保険のロードサービスでは基本無料だが、特殊対応・深夜・遠隔地は追加費用が発生する場合がある。

10. 現場でオペレーターに伝えるべき情報(対応可否判断を早める)

  • 車種(メーカー)・車名・年式(初年度登録)
  • ナンバープレート(できれば)
  • 鍵の種類(スマートキー/リモコン/差込キー/イモビ搭載の有無)
  • ロックした場所(屋内立体か路上か/地下か/高速道路か)
  • 車内に人やペットがいるかどうか

これらを最初に伝えると、技術者が適切な工具をもって派遣され、対応可否の判断が早くなります。

【実務的アドバイス(所有者向け)】

  • 常にスペアキーを別の場所(自宅や家族)に保管する。
  • スマートキー車は非常用メカキーの場所を把握しておく。
  • 高級車・輸入車・特殊仕様車は、保険加入時に「対応条件」を確認しておく。
  • 繰り返しインロックを起こす場合は、キー管理の見直し(キーファインダー、ベルトループ習慣など)を検討する。

利用できる範囲・回数制限

鍵開けサービスは頻繁に利用されるロードサービスの一つですが、実際に利用できる場所や回数、例外ルールは保険会社やプランによって差があります

ここでは「どこまで対応してくれるか」「無料で何回まで使えるか」「追加費用や制約は何か」を中心に、実務的な注意点も含めて詳述します。

1. 利用できる範囲(地理・場所)

一般的に対応する場所

  • 公道上(路上駐車中)
  • 自宅前の駐車スペース(屋外)
  • 商業施設・スーパーなどの平面駐車場
  • 駐車場の屋外スペース(立体・地下を除く場合が多い)

対応が難しい、あるいは制限される場所

  • 地下駐車場・立体駐車場(機構の構造上、作業不可または安全上制約がある)
  • 屋内の車庫(ゲートやロックで入れない場合)
  • 高速道路の本線上や非常駐車帯(安全面の観点で制限、警察との調整が必要)
  • 有料道路のトンネル・橋梁上(作業不可・通行制限あり)
  • 私有地で所有者の許可が得られない場所(フェンス内や係員管理区域など)
  • 離島や山間部など、提携業者が派遣できない遠隔地(保険会社で対応範囲の例外規定あり)

実務上の留意点

  • 「地下・立体」は保険会社や提携業者の方針次第で対応可否が変わる。到着前に現場の状況(地下か地上か、入退場方法など)を正確に伝えると対応判断が早い。
  • 高速道路上では、まず警察に通報し(場合によっては道路管理者の指示を受ける)、安全確保後に作業となる。保険会社が直接手配できないケースも多い。

2. 対応できる時間帯・受付体制

  • 多くの保険会社は24時間365日受付をうたっている。
  • 実際には夜間や早朝でも到着は可能だが、到着時間は日中に比べて遅くなることがある(派遣業者の数や待機体制による)。
  • 深夜帯(例:22時〜翌6時)や大型連休の繁忙時間は、出動要員が限られ、到着に時間を要することがある。

3. 利用対象者・対象車両の範囲

  • 原則として保険契約に登録された車両が対象。契約外の第三者の車は対応外となる場合が多い。
  • 同乗者や家族が現場にいる場合でも、作業前に「本人確認(運転免許証等)」を求められる。
  • 企業契約や営業車については、契約条件により対象外または別扱いになることがある。

4. 回数制限(無料回数・有料化のルール)

よく見られるパターン(保険会社・プランにより差あり)

  • 回数無制限で無料:多くの代理店型大手損保や一部のプランで採用。年に何度利用しても追加費用なし。
  • 年数回まで無料(例:年1回・年3回):ネット系や一部のリーズナブルプランで設定されやすい。無料回数を超えると有料対応。
  • 回数制限なしだが再発が続くと要審査:短期間で繰り返すと「管理不備」と見なされ、保険会社が案内を変える場合がある(有料化やサービス利用停止)。

有料化の基準

  • 無料回数を超えた利用回数
  • 故意・過失で繰り返しインロックを起こしたと判断された場合
  • 鍵紛失(開錠で解決できない鍵作成等)は原則有料
  • 深夜・遠隔地・特殊車種対応などで追加出動費が必要な場合

5. 無料で対応される典型的ケースと有料になる典型的ケース

無料になることが多いケース

  • 鍵を車内に置いたままドアロックしてしまった(単純インロック)
  • トランクに鍵を入れたまま閉めてしまった(トランクインロック)
  • スマートキー車でメカニカルキーが使えるタイプの緊急開錠(電池切れ含む)

有料または対象外になりやすいケース

  • 鍵を紛失して鍵作成が必要な場合(開錠はできても鍵複製は有料)
  • 完全電子式で現場での非破壊開錠が困難なスマートキー車(メーカー対応が必要)
  • 地下駐車場や高速道路本線上など、現場到達や作業に特殊手配が必要な場合(出張料や作業追加料金)
  • 契約外車両や第三者の車の開錠依頼

6. 子ども・ペット閉じ込みなど緊急性の高いケースの扱い

  • 子どもや高齢者、ペットが車内に閉じ込められているなど生命に関わる緊急時は、まず119(消防)や110(警察)などの緊急機関に通報することが優先される。
  • 緊急機関が現場対応する場合、保険のロードサービスも並行して手配することが多い。ガラス破壊等の応急対応は生命保護優先で行われるため、後日修理費用の扱いは保険会社に確認が必要。

7. 事前連絡・本人確認・必要情報(スムーズな対応のために)

保険会社へ連絡する際に伝えるべき情報(到着の可否判断や適切な業者派遣のため):

  • 現在地(住所、目印、駐車場の名称・階数など)
  • 車種・車名・年式・ナンバー(可能なら)
  • 鍵の種類(差し込みキー、リモコン、スマートキー、イモビ有無)
  • 車内に人・ペットがいるかどうか
  • 地下・立体・屋外などの駐車環境
  • 契約者名・保険証券番号・連絡先

到着時に本人確認(運転免許証など)を求められるため、身分証明を用意しておくと作業が速くなる。

8. 回数制限に関する保険約款上の留意点

  • 回数制限や対象外規定は約款(保険約款)や特約規定に記載されていることが多い。契約成立後はマイページや保険証券で確認できるため、事前に目を通しておくことが重要。
  • 「回数は無制限だが故意過失での再発は対象外」など、条文に条件が付いているケースがある。繰り返し起こる場合は保険会社の判断で有料化や利用停止があり得る。

9. 追加料金の目安と発生条件

  • 深夜早朝割増、遠隔地出動料、特殊工具・車種対応費用などで数千円〜1万円程度の追加請求が発生することがある。
  • 鍵作成やイモビ解除、電子制御解除はディーラー対応となり、実費(数万円〜)がかかる場合がある。
  • 到着前に保険会社オペレーターが追加費用の可能性を案内するのが通常。了承してから作業することになる。

10. 利用上の実務的アドバイス(回数制限・範囲の予防策)

  • スペアキーを日頃から家族や信頼できる場所に保管する(最も簡単で確実)。
  • スマートキー車は非常用のメカキー位置を把握しておく。取扱説明書に必ず目を通す。
  • 駐車環境(地下・立体)に停める際は、鍵を確実に携帯する習慣をつける。
  • 保険契約を選ぶときは、鍵開けの「無料回数」「対応地域」「深夜料金の有無」を確認する。
  • 繰り返し発生する場合は、保険の担当者に相談して対策(スペアキー管理のルール化や新しい鍵の導入)を検討する。

対応時間と受付体制

鍵開けは「突然起きるトラブル」への緊急対応であり、保険会社のロードサービスでも最も即応性が求められる項目です。

そのため、ほとんどの保険会社が24時間365日体制を整えていますが、対応の仕組みや夜間・休日の運用は会社によって若干の違いがあります

1. 基本的な対応時間:24時間365日対応が原則

● 対応時間の基本

  • 鍵開け(インロック対応)は、昼夜・平日・休日を問わず24時間365日対応可能
  • 事故や故障と異なり「その場で車が動かせない」ため、時間帯に関係なく救援対象とされています。
  • 作業員は全国各地に待機しており、最寄りの業者が現場へ出動する仕組みです。

● 主な対応可能な時間帯

時間帯 対応状況 備考
平日日中(8:00〜18:00) 即時対応(最短30分程度) 出動業者が多く、スムーズに対応可能
夜間(18:00〜22:00) 通常対応(30〜60分程度) 若干の待ち時間が発生することも
深夜・早朝(22:00〜翌6:00) 対応可(60分以上かかる場合あり) 対応拠点が減るため到着まで時間がかかる傾向
土日・祝日 対応可(平日と同等) 一部業者の稼働数が減少するためやや遅延あり

離島・山間部などでは時間帯に関係なく出動拠点が少ないため、最長で90分〜120分程度かかる場合もあります。

2. 受付体制:保険会社によるコールセンター管理

多くの保険会社は、自社の「ロードサービス専用コールセンター」または提携の緊急受付センターで対応しています。
利用者は保険証券やスマートフォンアプリに記載の専用ダイヤルへ連絡するだけで手続きが完結します。

● 受付の基本的な流れ

  1. 専用ロードサービス窓口へ電話
    • コールセンターは24時間365日稼働。
    • 自動音声ではなく、オペレーターが直接対応するのが一般的。
  2. 契約内容・現場状況の確認
    • 契約者名、登録ナンバー、現場住所、車種、鍵の種類を確認。
    • 緊急性が高い場合(子ども・ペット閉じ込みなど)は優先手配。
  3. 提携業者へ出動要請
    • 最寄りの出動拠点(整備業者・レッカー会社など)に指令が出される。
    • 通常30分〜60分以内に現場へ到着。
  4. 作業完了後、報告と確認
    • 作業終了後に契約者へ確認電話が入ることもある。

● 受付窓口の形態

体制の種類 対応内容 主な特徴
自社コールセンター型 自社社員が受付から手配まで対応 東京海上日動、損保ジャパンなど大手損保
外部委託センター型 提携の緊急通報センターが受付 ソニー損保、チューリッヒ、イーデザイン損保など
アプリ受付型 スマホアプリで位置情報を送信し自動手配 ネット系保険で増加傾向

3. 夜間・休日対応の仕組み

● 夜間・深夜(22時〜翌6時)の対応

  • 保険会社のコールセンターは通常通り稼働。
  • ただし、出動できる提携業者の数が限られるため、到着まで時間がかかる傾向があります。
  • 深夜帯は安全面から、現場状況によっては翌朝対応を提案される場合もあります(特に屋内駐車場など危険が伴う環境)。

● 土日・祝日の対応

  • 多くの保険会社では平日と同等のサービス品質を維持。
  • 休日も技術者がシフト制で待機しており、通常より10〜15分程度遅れることはあっても原則即日対応。

● 特殊環境下での対応

  • 悪天候(大雪・台風・豪雨)では出動制限がかかる場合があり、時間遅延や一時受付停止となることもあります。
  • 交通規制・災害時には、警察・消防などの許可が下りるまで作業できないケースもあります。

4. 現場到着までの平均時間

保険会社やエリアによって差はありますが、おおよその目安は以下の通りです。

エリア 平均到着時間 備考
都市部(東京・大阪・名古屋など) 30〜45分 出動拠点が多く迅速対応が可能
郊外・地方都市 45〜60分 業者間距離が広く、やや時間がかかる
山間部・離島 60〜120分 拠点が少なく、応援要請となる場合あり

交通渋滞や夜間の出動制限がある場合は、さらに遅延することがあります。

5. 緊急時優先対応(生命・安全リスクがある場合)

  • 車内に小さな子ども、高齢者、ペットなどが閉じ込められた場合は、ロードサービスよりも警察・消防の出動が優先されます。
  • 保険会社も同時に業者を派遣しますが、状況によっては窓ガラスを割るなどの緊急救助行為を推奨されることがあります。
  • こうした緊急対応は安全を最優先するため、通常の対応時間とは別枠で即時手配されます。

6. 夜間対応時の追加費用の扱い

多くの保険会社では、鍵開け作業は時間帯を問わず無料ですが、以下の条件では別途費用が発生することがあります。

  • 深夜出動費(22時〜翌6時)を一部業者が請求するケース
  • 遠隔地や有料道路上など、通常ルート外の出動
  • 特殊車両・高級車で、専用工具・追加作業が必要な場合

追加費用が発生する場合は、必ず事前にオペレーターから説明され、了承を得てから作業が行われます。

7. 各保険会社の受付体制の特徴(傾向)

保険会社 受付体制 特徴
東京海上日動 自社コールセンター24時間 全国即時手配・対応品質が高い
損保ジャパン 自社オペレーター制 深夜・休日も全国対応、平均到着30分台
三井住友海上 自社+提携センター併用 地方でも出動ネットワークが充実
あいおいニッセイ同和 提携センター運用 アプリからの出動依頼も可能
ソニー損保 外部委託センター+アプリ GPS連携で最寄り業者を自動割り当て
チューリッヒ保険 専用ロードサービス受付センター 夜間も即応可能だが地域差あり
イーデザイン損保 提携センター+AI自動受付 スマホ位置情報で最短ルート派遣

8. 実務上のポイント(利用者視点)

  • 夜間・休日でも遠慮なく電話してよい(受付は常時稼働)。
  • 保険証券番号が手元になくても、氏名・車両情報・電話番号で契約照会可能。
  • スマートフォンのGPSを使った位置情報送信により、業者到着が早くなる。
  • 安全確保を優先(特に交通量の多い場所では車外で待機)。
  • 作業前に必ず費用・時間の説明を受けるようにする。

9. 特殊ケース:出動できない・制限される場合

以下のような条件では、すぐに出動できない、または作業が制限されることがあります。

  • 大雪・台風などで通行止めになっている地域
  • 立体駐車場・地下駐車場など安全確保が難しい場所
  • 高速道路上(通行管理者の許可が必要)
  • 契約車両以外・第三者の車
  • 悪天候・災害時で出動拠点が閉鎖されている場合

この場合は、一時受付 → 状況改善後に再出動という形になります。

【利用時の実践的アドバイス】

  • 深夜や休日に備えて、保険会社のロードサービス番号をスマートフォンに登録しておく。
  • 自分の居場所が曖昧な場合は、スマホのマップアプリやコンビニの住所を参考に伝えると正確に到着できる。
  • 夜間・人通りの少ない場所では、車外に出て安全な位置で待機することが推奨されます。
  • 可能であれば、ハザードを点灯し、他の車への注意喚起を行う。

費用負担と追加料金の有無

自動車保険に付帯しているロードサービスの「鍵開け対応」は、基本的にほとんどの保険会社で無料です。

ただし、すべてのケースで完全無料になるわけではなく、車種や場所、作業内容によって追加料金が発生することがあります

ここでは、無料になる範囲と有料になるケースの違いを詳しく見ていきましょう。

1. 基本的な費用負担:ほとんどのケースで無料

多くの自動車保険では、ロードサービス(車両トラブル対応)の一環として、鍵開け(インロック開錠)作業費が無料で含まれています。

これは、事故・故障と同じく「車が動かせない状態」に対する救援支援として提供されているためです。

無料で対応される主な内容

  • 出張費(現場までの移動費)
  • 作業費(非破壊での開錠作業)
  • 基本工具の使用(ピッキング・ロングリーチツール等)
  • 開錠後の簡易確認(ドア開閉・施錠確認)

この範囲内であれば、時間帯・場所・車種を問わず無料で対応してもらえます。つまり、通常のインロック(車内に鍵を閉じ込めた状態)であれば、追加料金は発生しません。

2. 料金が発生する可能性があるケース(追加料金対象)

以下のようなケースでは、保険会社が負担する「標準対応範囲」を超えるため、追加費用が請求される場合があります。

(1)作業場所・時間による追加料金

  • 深夜・早朝(22:00〜翌6:00)の出動
  • 山間部・離島・有料道路上など、アクセス困難な現場
  • 地下駐車場・立体駐車場など、特殊な作業環境

これらのケースでは、「出張料」や「夜間割増料金」として、3,000円〜10,000円前後が別途かかる場合があります。

ただし、発生する場合は必ず事前にオペレーターから説明され、了承のうえで作業が行われます。

(2)鍵の構造が特殊・高難易度な場合

  • イモビライザー付きキー(防犯機能付)
  • スマートキーで、物理的鍵穴がないタイプ
  • 外車・高級車など、特殊形状のシリンダー採用車
  • 鍵穴が破損・変形しており、ピッキングできない場合

これらは通常のピッキングやロングリーチで対応できないため、専用工具・高度な技術が必要になります。
そのため、追加作業費(5,000円〜15,000円程度)がかかることがあります。

また、イモビライザー解除など電子的操作を伴う作業は、ロードサービスでは行えずディーラー対応(実費)となることもあります。

(3)鍵の紛失・破損時(開錠ではなく「鍵作成」扱い)

  • 鍵を車内に閉じ込めたのではなく、「鍵自体をなくした」場合
  • 鍵が折れて鍵穴に詰まっている
  • 鍵が曲がって使えない

このような場合は「開錠」ではなく「鍵作成」「修理」扱いとなり、ロードサービスでは対象外(有料)になります。
鍵作成費の目安は以下の通りです:

鍵の種類 鍵作成費用の目安(実費)
通常の差し込みキー 約5,000〜10,000円
イモビライザー付きキー 約15,000〜40,000円
スマートキー・電子キー 約30,000〜70,000円

保険会社によっては「鍵作成サポート業者の紹介」は行いますが、費用負担は契約者側となります。

(4)車体への損傷を伴う作業

  • 鍵穴が詰まっており、破壊して開錠せざるを得ない場合
  • 鍵開けよりも緊急性が高く、窓ガラスを割って救出する場合(例:子どもやペット閉じ込み)

こうした緊急対応では、人命を優先して破壊的作業が行われることもあります。
この場合、作業費は無料でも修理費(ガラス交換・鍵交換など)は自己負担になるのが一般的です。

(5)契約外車両・第三者の車への対応

  • 保険契約者以外の車(友人・家族の車など)
  • 契約車両以外のレンタカー・代車・業務用車

これらは、保険契約に含まれる対象車両ではないため、サービス対象外となります。
ただし、オプションで「他車運転危険補償」などが付いている場合、別途対応可能なこともあります。

3. 深夜・休日の対応と費用差

多くの保険会社では、時間帯を問わず無料をうたっていますが、実際には提携業者が別途費用を請求するケースもあります。
これは、保険会社が業者に支払う標準料金を超えた場合、差額が契約者負担になるためです。

深夜対応の追加料金例(参考)

時間帯 内容 追加料金の目安
22:00〜翌6:00 深夜出動費 3,000〜5,000円
休日・年末年始 特別手当 1,000〜3,000円
山間部・遠隔地 出張費 5,000〜10,000円

多くの保険会社では「事前案内・承諾のうえでの作業」が原則。

4. 保険会社ごとの費用対応の違い(概要)

保険会社 鍵開け作業費 出張費 深夜・遠隔地追加料金 備考
東京海上日動 無料 無料 一部地域で発生あり 非破壊作業まで無料
損保ジャパン 無料 無料 原則不要 全国均一対応
三井住友海上 無料 無料 遠隔地のみ別途 外車・高級車は応相談
ソニー損保 無料 無料 条件により加算あり スマートキーは制限あり
チューリッヒ保険 無料 無料 深夜・遠隔地で発生 事前案内あり
イーデザイン損保 無料(年3回まで) 無料 超過分有料 利用回数制限あり

※すべて税込概算・2025年時点の一般的水準。

5. 有料作業時の支払い方法

  • 現金払い・クレジットカード払いのいずれか(業者により異なる)
  • 保険会社が立て替える形は少なく、原則その場での直接支払い
  • 領収書を発行してもらい、後日保険会社に確認書として提出できる場合もあり

クレジット払い対応の業者を希望する場合、コールセンターで事前に指定可能です。

6. 無料対象の範囲を確認するポイント(契約前にチェックすべき項目)

契約前または更新時には、次の項目を確認しておくと安心です。

  • 「ロードサービス利用料は保険料に含まれているか」
  • 「出張費・作業費が無料となる条件」
  • 「深夜・遠隔地での追加費用発生条件」
  • 「鍵紛失・スマートキー対応の範囲」
  • 「年○回まで無料」のような回数制限の有無

特にネット型保険(ソニー損保・チューリッヒ・イーデザイン損保など)は、追加料金発生のルールが明確に定められているため、契約書またはマイページで確認しておくことが重要です。

【実務的アドバイス(無駄な費用を避けるために)】

  • まずは必ず保険会社へ連絡する(自己手配で業者を呼ぶと補償対象外になる)
  • 作業前に「追加料金の有無」をオペレーターに確認する
  • 高級車・輸入車などは、事前にディーラー対応が必要か確認しておく
  • もしスマートキー車の場合、非常用メカキーの位置を日常的に把握しておく

注意点と利用時のポイント

ロードサービスの「鍵開け」対応は、便利で安心なサービスですが、誤った使い方や事前準備不足によって「保険適用外」や「自己負担」になるケースもあります。

また、作業上の安全性・個人情報保護・車両損傷リスクなどにも注意が必要です。以下では、利用時に押さえておくべき注意点と、実際に利用する際のポイントを詳しく解説します。

1. 利用前に必ず保険会社へ連絡すること

● 自己手配は補償対象外になる場合あり

鍵を閉じ込めてしまった場合、焦って近くの鍵業者へ直接依頼してしまう人が少なくありません。
しかし、自動車保険のロードサービスは保険会社を通じて手配した場合のみ無料・補償対象になります。
そのため、次の点に注意してください。

  • 必ず契約している保険会社のロードサービス窓口へ最初に連絡する
  • 自分で業者を呼んだ場合、後から費用請求しても補償対象外となる可能性が高い
  • 保険会社経由であれば、提携業者が派遣され、安全かつ保険適用範囲内で対応される

つまり、自己判断で業者を呼ばないことが第一の注意点です。

2. 本人確認と車両確認が必要

セキュリティ上の観点から、鍵開け作業を行う際は必ず本人確認車両確認が行われます。
これは、不正開錠や盗難防止のための重要な手続きです。

作業前に提示が求められる主な書類

  • 運転免許証(契約者または利用者本人)
  • 車検証(契約車両であることの確認)
  • 保険証券または契約番号(契約照会用)

本人確認ができない場合、作業を拒否されることがあります。
特に友人や家族の車を借りている場合は、契約者本人の同意確認が必要です。

3. 鍵紛失は「鍵開け」ではなく「鍵作成」扱い(別料金)

ロードサービスの「鍵開け」は、車内に鍵があることが前提のサービスです。
鍵自体を紛失してしまった場合、開錠作業だけでなく新たな鍵の作成が必要となり、保険では対象外です。

区別の目安

状況 対応内容 費用負担
鍵を車内に閉じ込めた 鍵開け作業(ロードサービス対象) 無料
鍵を紛失した 鍵作成(保険対象外) 有料(実費)
鍵が折れた・壊れた 鍵交換または修理 有料(ディーラー依頼)

したがって、鍵開けサービスは「鍵があるが開かない」場合に限られることを覚えておきましょう。

4. スマートキー車・高級車は一部対応不可

スマートキーや高級車の電子ロックは、防犯性が高く、ロードサービスでの開錠が難しい場合があります。

【注意が必要なケース】

  • 鍵穴が隠されている(メカニカルキーが使えない)
  • イモビライザーやセキュリティ機構が作動している
  • 完全電子制御のプッシュスタート式で、物理開錠不可

このような場合、保険会社の業者では非破壊開錠が不可能なことが多く、
最終的にメーカーまたはディーラー対応(有料)となります。
利用時には、車の鍵構造(メカニカルキーの有無など)を事前に確認しておくことが重要です。

5. 作業中の車両損傷リスク

ロードサービスの鍵開けは基本的に「非破壊作業」ですが、車種や状況によっては車体に軽微な傷や変形が生じる可能性があります。

代表的なリスク例
  • ピッキング時に鍵穴内部のピンが削れる
  • ロングリーチツール使用時にドアモールや内張りがわずかに変形
  • 冬季、氷結ドアの無理な操作でドアラバーが裂ける

このような場合、作業員の故意・過失がない限り、保険会社の補償対象外(自己責任)となるのが一般的です。
作業開始前に、オペレーターまたは技術者が「リスク説明」を行う場合がありますので、内容を理解した上で同意しましょう。

6. 作業時間と安全確保のポイント

作業時間は一般的に10〜30分程度ですが、現場環境や車種によって異なります。
安全のため、以下の点に注意しましょう。

  • 交通量の多い場所(路肩・高速道路)では車外で待機
  • 夜間はハザードランプを点灯して安全確保
  • 暑い時期や寒冷地では、体調管理・防寒対策をして待機
  • 作業中は業者の指示に従い、近づかない

安全が確保できない場合(高速道路・暗所など)は、警察や道路管理者と連携して対応されます。

7. 緊急時(子ども・ペット閉じ込み)の対応

子どもやペットが車内に閉じ込められた場合は、一刻を争う緊急事態です。
この場合、保険会社のロードサービスよりも警察または消防への通報(110・119)が優先されます。

【対応の流れ】

  1. まず警察・消防へ連絡し、救出を依頼
  2. 並行して保険会社のロードサービスにも通報
  3. 状況により窓ガラスを割るなどの救助行為が行われる

この場合の救出作業費は無料ですが、
ガラス修理費や車体修復費は契約者負担になるのが一般的です。

【利用回数制限・重複利用への注意】

保険会社によっては、鍵開けサービスに無料利用回数の上限が設定されていることがあります(例:年1回〜3回)。
短期間に何度もインロックを繰り返すと、以下のような扱いになる場合もあります。

  • 上限超過分は有料(5,000〜10,000円程度)
  • 過剰利用が続くとサービス利用制限(一定期間停止)
  • 故意・過失と判断されると補償打ち切り

うっかりトラブルを繰り返さないように、スペアキーの管理やスマートキーの電池交換など、日常的な予防も大切です。

8. 自宅や私有地での対応制限

ロードサービスは原則「走行中や外出先でのトラブル対応」を目的としています。
したがって、自宅ガレージや私有地でのインロックは、保険会社によっては対象外になることがあります。

  • 対象外になる場合:自宅駐車場・集合住宅の地下駐車場など
  • 対応可能な場合:自宅前など、車両へのアクセスが可能な場所

契約内容や保険会社によって異なるため、「自宅でのトラブルも対象か」を事前に確認しておきましょう。

9. 利用時の実務的ポイント(スムーズに対応してもらうために)

  • 連絡時には、以下の情報を正確に伝える:
    • 現在地(住所や目印、駐車場の階層など)
    • 車種・ナンバー
    • 鍵の種類(スマートキー・リモコン・差込キー)
    • 鍵の位置(車内・トランクなど)
    • 車内に人やペットがいるか
  • 夜間や遠隔地では、業者の到着まで60〜90分かかることもあるため、焦らず待つ
  • 作業員到着後は、安全な距離を保ち、本人確認に協力する
  • 作業完了後に傷や開閉不具合がないか確認し、問題があればその場で報告

【利用後にやっておくべきこと】

  • 作業報告書や領収書を受け取る(後日トラブル防止のため)
  • スマートキー車の場合は、開錠後にバッテリー電圧や電子ロック動作を確認
  • 鍵を閉じ込めた原因(自動ロック設定や習慣)を見直す
  • 必要であれば、スペアキーの保管場所を再検討する

10. よくある誤解と注意点まとめ

誤解されやすい点 実際の取り扱い
鍵をなくしても無料で対応してもらえる × 鍵作成は有料・対象外
夜中でもすぐ来てくれる △ 可能だが到着まで時間がかかる
自分で鍵屋を呼んで後で請求できる × 補償対象外(必ず保険会社経由)
高級車や外車でも無料で開けられる △ 一部車種はディーラー対応
繰り返し使っても制限なし △ 回数制限あり(年1〜3回)
車内にペットがいても待てば来てくれる × 緊急時は消防が優先

保険会社ごとの違い

車の鍵を車内に閉じ込めてしまう「インロック」は、日常的に起こりうるトラブルの一つです。

多くの自動車保険にはこのようなトラブルに対応する「鍵開け(インロック対応)」サービスが付帯していますが、実は保険会社によって対応範囲や条件、追加費用の有無などに違いがあります

ここでは主要な保険会社ごとの特徴と、鍵開けサービスの違いを詳しく解説します。

1. 保険会社ごとのサービスの基本的な違い

鍵開け(インロック対応)サービスは、どの保険会社でも「ロードサービス」の一環として提供されていますが、
以下のような点で内容に差が出ます。

  • 標準で付帯しているか、特約加入が必要か
  • 鍵の種類(スマートキー、イモビライザーなど)による対応範囲の違い
  • 無料対応の回数や時間帯
  • 遠隔地・深夜・特殊車両での追加費用の有無
  • 業者の到着スピードやネットワークの広さ

これらの要素が保険会社選びのポイントになります。

2. 主要保険会社別の比較

東京海上日動火災保険

  • 特徴:代理店型大手で、ロードサービス体制が非常に充実。全国の提携ネットワークを活用し迅速対応が可能。
  • 鍵開け対応:24時間365日無料で対応。基本的に全車種対応だが、防犯装置付き車やスマートキー車は一部制限あり。
  • 追加費用:深夜・遠隔地を含めても原則無料。特殊作業が必要な場合のみ事前説明のうえ実費。
  • 安心度:高品質・全国対応重視のドライバーに適している。

損保ジャパン

  • 特徴:全国規模のサービス網を持ち、事故対応と同等の迅速さでロードサービスを展開。
  • 鍵開け対応:基本無料で、インロック・トランクインロックどちらも対応。スマートキー車もメカキー併用型なら対応可。
  • 注意点:輸入車や電子制御が複雑な車両は一部対応不可。
  • 補足:全損時や盗難時も別途代車特約を利用できるなど、総合的サポートが強み。

三井住友海上火災保険

  • 特徴:信頼性が高く、ロードサービスの対応品質が安定している。
  • 鍵開け対応:24時間対応、国内主要地域をカバー。ピッキング・非破壊開錠が基本。
  • 制限:高級車・輸入車・スマートキータイプはディーラー依頼となる場合あり。
  • メリット:他のトラブル(バッテリー上がり・レッカーなど)との同時対応が可能。

あいおいニッセイ同和損保

  • 特徴:トヨタ・日産系ディーラーとの連携が強く、ロードサービスの即時性に優れる。
  • 鍵開け対応:全国対応、24時間無料。ディーラーと連携し、車種に応じた安全な開錠方法を実施。
  • 補足:スマートキーや電子制御ロックにも強い対応力を持つ。

ソニー損保

  • 特徴:ダイレクト型(ネット型)の代表的保険会社。保険料が安く、ロードサービスも標準付帯。
  • 鍵開け対応:全国対応、年中無休。インロック・トランクインロックは無料。
  • 制限:鍵紛失・電子キーの再登録・イモビライザー解除は対象外。
  • 追加費用:深夜や遠隔地では3,000円〜程度の出張費が発生する場合あり。
  • ポイント:低コストで基本機能をしっかりカバーしたい人向け。

チューリッヒ保険

  • 特徴:外資系のネット保険。価格を抑えつつ、ロードサービスを広くカバー。
  • 鍵開け対応:24時間365日対応、作業費・出張費無料。
  • 制限:スマートキー車や輸入車は対応可否が事前確認制。
  • 補足:離島・山間部では出動に時間がかかる場合がある。
  • ポイント:コスト重視ながらも最低限のロードサービスを確保できる。

イーデザイン損保

  • 特徴:AI技術やアプリを活用した迅速対応が特徴。
  • 鍵開け対応:インロック開錠無料(年3回まで)。スマホアプリで位置情報を送信できるため出動が早い。
  • 制限:4回目以降は有料(5,000円〜)。スマートキー・電子ロックは一部対象外。
  • 利点:手軽さとスピードを重視するユーザーに最適。

【各社の違いを生む主なポイント】

鍵開け対応の違いは、主に以下の点から生じます。

  • 保険の形態
    → 代理店型(東京海上・損保ジャパンなど)は標準付帯。ネット型(ソニー損保・チューリッヒなど)はコスト重視で一部制限あり。
  • 提携業者のネットワーク数
    → 全国即時対応できる大手に対し、ネット型は一部地域で遅延する場合がある。
  • 対応できる鍵の種類
    → スマートキー・イモビライザー付き車は、会社によって対応可否が異なる。
  • 追加費用の取り扱い
    → 深夜・遠隔地・特殊車両での対応費を負担するか否かで差が出る。
  • 利用回数の制限
    → 年間無制限の会社(大手損保)と、年3回まで(イーデザイン損保など)が存在する。

3. 契約前に確認しておくべき項目

契約内容を理解せずに利用すると、「無料と思っていたのに有料だった」というケースもあります。
加入・更新時には以下の点を確認しておくと安心です。

  • 鍵開け(インロック対応)が標準付帯オプション特約
  • 無料対応の範囲(時間帯・回数・車種)
  • 鍵紛失・電子キー不具合時の扱い(対象外になることが多い)
  • 遠隔地・深夜作業時の追加費用の有無
  • スマートキー車や輸入車への対応方針
  • 提携業者の数や到着目安時間

4. 実際の利用時に知っておくと便利なポイント

  • 緊急時は必ず保険会社のロードサービス窓口へ連絡すること(自己手配は補償対象外)。
  • 連絡時に「車種」「鍵の種類」「場所(地下駐車場など)」を正確に伝える。
  • 作業前に「費用発生の有無」「作業方法」を確認し、同意してから依頼する。
  • 鍵開け対応ができない場合は、保険会社がディーラーや鍵業者を紹介してくれる場合もある。

鍵開けサービスを利用する際のアドバイス

車の鍵をうっかり閉じ込めてしまう「インロック」は、誰にでも起こりうるトラブルです。

そんな時に頼りになるのが、自動車保険のロードサービスによる「鍵開け対応」

しかし、対応の仕組みや注意点を理解しておかないと、思わぬ費用負担や時間ロスにつながることもあります。

ここでは、スムーズかつ確実に鍵開けサービスを利用するためのポイントを詳しく解説します。

1. まずは自己判断せず、必ず保険会社に連絡する

最も重要なポイントは、「慌てて鍵業者を自分で呼ばないこと」です。
保険会社を経由せずに業者へ直接依頼すると、その費用は保険適用外(自己負担)になる場合が多いです。

正しい手順

  1. 保険証券またはスマホアプリで、ロードサービス専用窓口の電話番号を確認
  2. コールセンターに連絡し、
    • 現在地(住所・施設名)
    • 車種・ナンバー
    • 鍵の種類(スマートキー、差し込み式など)
    • 鍵の位置(トランク内など)
      を正確に伝える
  3. 保険会社が最寄りの提携業者を手配してくれる

この流れであれば、無料範囲内の確実なサービスを受けられます。

2. 自分の契約内容(ロードサービス範囲)を事前に確認しておく

保険会社ごとに、「無料で対応できる範囲」には違いがあります。
契約時またはマイページなどで、以下の項目を確認しておきましょう。

  • 鍵開けサービスが標準付帯オプション特約
  • 無料回数制限(例:年1回・3回まで)があるか
  • 対応できる鍵の種類(スマートキー・イモビライザーなど)
  • 追加料金が発生する条件(深夜・遠隔地など)
  • 対象車両の制限(契約車両のみ、他車は対象外)

これらを把握しておくことで、利用時の混乱を避けられます。

3. 身分証明書と車検証を用意しておく

鍵開け作業は「車の所有者確認」が必要です。
不正な開錠防止のため、本人確認書類の提示が求められます。

必要となる主な書類

  • 運転免許証(本人確認用)
  • 車検証(車両の所有確認用)
  • 保険証券や契約者名義のわかるもの(任意)

本人確認が取れない場合、作業を断られる可能性があるため注意が必要です。

4. 鍵紛失・破損は「鍵開け」ではなく「鍵作成」扱いになる

鍵開けサービスは、あくまで「車内にある鍵を取り出すための作業」です。
鍵を紛失した場合は、ロードサービスの範囲外になります。

区別の目安

状況 対応 費用負担
鍵を車内に閉じ込めた 開錠作業(保険対象) 無料
鍵を紛失した 鍵作成(対象外) 実費(数千〜数万円)
鍵が折れた/詰まった 修理・交換扱い 実費

スマートキー・イモビライザー付き車の鍵作成は、ディーラー対応(1〜5万円前後)になることが多いです。

5. スマートキー車は「非常用メカキー」を把握しておく

最近の車の多くは、スマートキーに非常用の差し込みキー(メカキー)が内蔵されています。
このメカキーを使えば、バッテリー切れや電波不良時でもドアを開けることが可能です。

【アドバイス】

  • 購入時にメカキーの取り出し方を確認しておく
  • 車の取扱説明書の該当ページをスマホで撮っておく
  • スマートキーの電池交換時期(約2年)を定期的にチェック

これらを実践するだけで、ロードサービスを呼ばずに済むケースが増えます。

6. 作業中は安全を確保し、業者の指示に従う

ロードサービス到着までに時間がかかる場合があります(平均30〜60分程度)。
待機中および作業中は、以下の点に注意してください。

  • 夜間・路肩などでは車外で安全に待機する
  • ハザードランプを点灯して存在を知らせる
  • 作業員が来たら身分証明書と契約確認を行う
  • 作業中は業者の指示に従い、車内に手を出さない
  • 作業完了後はドアや鍵穴の状態をその場で確認する

特に高速道路上や交通量の多い場所では、安全確保が最優先です。

7. 深夜・遠隔地では時間がかかることを理解しておく

24時間対応をうたう保険会社でも、夜間や山間部では出動まで時間がかかることがあります。
平均的には60〜90分を想定しておくと良いでしょう。

待機中のポイント

  • エンジンを止め、安全な場所で待機する
  • 寒暖対策(夏:日陰、冬:毛布など)を行う
  • 家族や知人に状況を連絡しておく
  • スマートフォンのバッテリーを確保しておく

余裕を持った行動がトラブルを防ぎます。

8. 緊急時(子ども・ペット閉じ込み)は迷わず消防・警察へ

生命に関わる緊急事態では、ロードサービスを待つ必要はありません。
消防(119)や警察(110)へ連絡し、救助を要請します。

  • 窓を割るなどの救出行為は無料で行われる
  • ただし、ガラス修理などの費用は自己負担
  • 事後報告として、保険会社にも連絡しておく

命に関わる場合は、「車を守るより人命優先」が原則です。

9. 利用回数制限と再発防止を意識する

保険会社によっては「年1〜3回まで無料」といった利用制限があります。
頻繁に利用すると、今後のサービス制限や保険会社の審査対象になることもあります。

再発防止のコツ

  • 鍵を置く位置を固定(例:ポケット・バッグの決まった場所)
  • 鍵に「落下防止tふぃいいおーストラップ」や「キーアラーム」を付ける
  • スマートキーの場合は、自動ロック設定を見直す
  • 自宅や家族にスペアキーを保管しておく

日常的な小さな習慣で、再発を防ぐことができます。

10. 作業後の確認とフォロー

作業完了後は、以下の点を忘れずチェックしましょう。

  • 作業報告書(または口頭説明)を受ける
  • ドアの開閉や鍵穴の動作を確認
  • 車体やモールに傷・変形がないか確認する
  • 万一損傷がある場合は、その場で写真を撮って報告
  • 必要であれば、保険会社に再度連絡して記録を残す

特に輸入車や新車の場合は、細かな確認が重要です。

11. もし保険対象外だった場合の対応

仮に鍵紛失などで保険が使えない場合でも、慌てる必要はありません。多くの保険会社は、提携している鍵業者を紹介してくれます。

紹介経由であれば、信頼できる業者を適正価格で利用できます。費用の目安は以下の通りです。

内容 費用目安(実費)
鍵開け(一般車) 約5,000〜10,000円
鍵作成(差し込みキー) 約10,000〜20,000円
スマートキー再登録 約30,000〜60,000円

見積もりを確認し、納得してから依頼しましょう。

【事前準備でトラブルを防ぐ】

最後に、鍵開けトラブルを未然に防ぐための事前対策を紹介します。

  • スペアキーを家族や信頼できる相手に預ける
  • スマートキーの電池残量を定期的にチェック
  • 車内に鍵を置かない習慣を徹底する
  • 鍵をバッグ・ポケット・首掛けストラップで常に携帯する
  • 旅行先・長距離ドライブでは保険会社の連絡先をスマホに登録

日常的な備えが、万一のトラブル時に大きな安心につながります。

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